カジノ法制定記念≪日本パチンコ伝≫









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〈日本機械学会論文発表〉

日本機械学会第1回論文発表 
日本機械学会第2回論文発表
日本機械学会第3回論文発表
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〈図版〉

◆ 「日遊協」2011年10月号掲載、論文発表記事
「遊技通信」2011年11月号掲載、論文発表記事

 
〈著書〉

『パチンコ誕生 シネマの世紀の大衆娯楽』
『戦前からあった台湾のパチンコ』


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 <日本にカジノができたら、パチンコはどうなるのか? その26 >



 

◎有識者によるIR推進会議、初会合。夏までに大枠とりまとめ


 2017年4月6日、有識者8人で構成されたIR推進会議の初会合が首相官邸で開かれた。
 下図は、この話し合いの結果を伝える、4月7日の朝日新聞である。

 

 
 有識者会議の山内弘隆議長(一橋大院商学研究科教授)は、「規制が厳しすぎると企業の参入が見込めなくなるとの見方をふまえ、『事業が成り立たなくなっては元も子もない。日本にあわせた規制のあり方を提案する』と説明した」とある。
 同日の読売新聞は、下図の「カジノ推進会議 規制大枠 夏に決定方針」という見出しで、初会合でカジノ規制やカジノ運営者が国や自治体に支払う納付金について夏頃に大枠をとりまとめる方針と伝えている。



 読売新聞には、「有識者からは『IRを日本文化のショーケースに』『規制と事業継続性のバランス確保が重要』などの意見が出た」とある。ギャンブルを「日本文化のショーケースに」というのは、ギャンブルを文化と認めた、かつてないうれしい発想である。日本では、江戸時代から、富くじなどの公営ギャンブルは一般大衆が楽しむ娯楽、文化として根付いていた。公共の利益にもなった。だが、玉ころがしなどは、非合法であった。玉ころがしやサイコロ賭博を認めると、儲けるのはヤクザで、国の利益にならず、社会秩序をおびやかす。それゆえ禁止された。
 大阪方式でパチンコの換金が始まったのは、1961(昭和36)年のことである。「日本にカジノができたら、パチンコはどうなるのか? その6」に記した通り、大阪方式は、「暴力団の締め出し」と「景品換金の要因として身障者や未亡人を雇用救済」という二つの目的から始められた。
 だが今や、暴力団は激減し、戦争未亡人も少なくなった。一方で、パチンコの換金はごく当たり前のこととなり、日本一のギャンブル依存症患者を持つに至った。
 下図は、同日の日本経済新聞で、今回の報道では、これが一番コンパクトにまとまっている。

 
 
 日本経済新聞は、他紙と違い、大見出しに「カジノに観光施設 義務化」とある。新聞には、「法案の最大の特徴は、国際会議場などの設置を民間事業者に義務付け、カジノに偏らない総合的な観光施設を創設する点だ。米ラスベガスなどはカジノ施設への規制はあるが、総合的な観光施設の枠組みを法律で位置付けるのは日本が初めてという」とある。
 さらに、ポスト東京五輪の観光戦略とする期待として、2019年「10月の消費増税や五輪後を見据え、20年以降の成長エンジンと位置付ける」「実現には依存症などの副作用の懸念を払拭できるかが課題となる」「政府は入場制限を厳格に講じ依存症の被害を未然に防ぐ構えだ」とある。
 下図は、同日の毎日新聞であるが、毎日新聞らしく「各国参考にカジノ規制」という見出しで、シンガポールとラスベガスと韓国のカジノ規制を具体的に載せている。
 
 

 シンガポールは、外国人は入場無料だが、自国民は8000円の入場料をとるという。入場回数も制限されている。
 ラスベガスも入場回数の制限があり、韓国では、国内17ヵ所のカジノがあるが、自国民が入れるのは江原ランドのみで、入場回数も制限されている。

 IR施設の開設は、当初予定していた通り、東京オリンピック開催の2020年以降となる見通しで、今年の夏にIR実施法案の大枠がまとまり、秋以降の臨時国会に提出・成立させる予定であるという。
 前回記したパチンコの入場制限や出玉制限は、カジノ規制の内容とほとんど同じである。カジノ規制を決める以前に、パチンコの規制により、パチンコ依存症がなくなるかどうかが問題である。
 パチンコ規制によって、パチンコの換金が公に許可されたとなれば、何のためのカジノ解禁かわからなくなる。カジノが背広を着て行く非日常の場で、パチンコがジャンパーで行く日常のカジノとなるからである。
 パチンコ業界とパチンコファンの間には、カジノ開設により「パチンコがなくなる」という見方と、パチンコは大衆娯楽なので「庶民のささやかなギャンブルとして生き続ける」という見方がある。IR推進会議に、パチンコの換金が合法なのかをぜひ検討してもらいたい。

 パチンコの換金は合法か否か?

 これまでパチンコ業界も警察も、換金をグレイゾーンで済ませてきた。これを機会にIR推進会議で、白黒はっきりさせたらいかがものか?健全なカジノをつくり、本当にギャンブル依存症をなくすつもりならば、パチンコの規制も重要だが、パチンコの換金問題を先に討議すべきなのではあるまいか。有識者8人の、パチンコの換金の見解をぜひ知りたい。
 



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