カジノ法制定記念≪日本パチンコ伝≫









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〈日本機械学会論文発表〉

日本機械学会第1回論文発表 
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日本機械学会第3回論文発表
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〈図版〉

◆ 「日遊協」2011年10月号掲載、論文発表記事
「遊技通信」2011年11月号掲載、論文発表記事

 
〈著書〉

『パチンコ誕生 シネマの世紀の大衆娯楽』
『戦前からあった台湾のパチンコ』


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 <日本にカジノができたら、パチンコはどうなるのか? その27 >



 

◎警察庁、パチンコの出玉を現行の3分の2に制限


 2017年7月10日、警察庁は、ギャンブル依存症対策として、パチンコの出玉を現行の3分の2程度にし、出玉が5万円を下回るよう基準を見直すという、2004年以来となるパチンコの出玉規制の改正案を発表した。翌11日、各新聞は一斉に、この記事を報道している。
 まずは、読売新聞から紹介しよう。新聞には、「同庁は11日に改正案を公表し、一般の意見を募る。来年2月1日の施行を目指しているが、経過措置として、3年間は旧基準の機種の設置を認める方針」とある。

 

 
 私の関心は、カジノ法により、パチンコの換金のグレーゾーンがどうなるのかであるが、上記新聞には、「パチンコは法律上、『賭博』ではなく、『遊技』に分類され、景品を交換所で換金する『三店方式』がとられている」とある。
 本ホームページの〈日本にカジノができたら、パチンコはどうなるのか? その7〉に記した通り、玉の出るパチンコは景品交換から生まれた。初めのパチンコ台は、台の中に玉が1個しかなく、その玉が外に出ることはなかった。このパチンコ台は、現金を入れ、入賞すると現金が出る、あからさまなギャンブル機であった。そのため、現金をトークン(代用貨幣)に替えるが、それでも警察は禁止した。
 コリントゲームは昭和8年に日本国中に広がり、コリントゲーム屋もできるが、コリントゲームの景品交換は、入賞口に入った玉の点数で行なわれた。スマートボールは、玉を打ち、入賞すると、玉が何倍かになって出てきて、玉を景品と交換した。これらを参考に、台から玉の出るパチンコ機が誕生したのである。
 三店方式は、1960(昭和35)年に萌芽し、1961(昭和36)年に「大阪方式」として本格化している。

 下図は、日経新聞の記事である。


 新聞には、パチンコの景品交換について、「公営ギャンブル以外の賭博は風営法で禁止され、パチンコ店が現金を商品にすることや出玉を直接買い取る行為は違法となる。そのため客は出玉をいったん特殊景品と交換し、経営者の異なる別の交換所で現金化する。この景品をさらに別の問屋が回収して元のパチンコ店に戻す3店方式がとられている」と記している。だが、日本に来た外国人は、パチンコが余りにも簡単に換金できるので、パチンコホールと自国のカジノとの違いがわからないようで、「パチンコはカジノではないのか」と語る。

 新聞は、依存症対策のパチンコの出玉制限に、早くも疑問の声を挙げている。
 下図は、朝日新聞である。
 
  
 朝日新聞は、「パチンコ店は全国に約1万1千あり、レジャー白書によると、市場規模は2015年で23兆2千億円、遊技人口は1070万人に上る。競馬、競輪などの公営ギャンブルの売り上げは計4兆7千億円だ」と記し、公営ギャンブルよりもパチンコ人口の方がはるかに高いことを示した上で、「依存症の人や家族を支援するNPO法人『ギャンブル依存ファミリーセンター ホープヒル』(横浜市)の町田政明理事長は『依存症は病気であり、出玉を下げることでなくなるわけではなく、根本的な解決につながらない』と指摘し、『自助グループや施設で回復に努められる仕組み作りが大事だ』と話す」「一般社団法人『ギャンブル依存症問題を考える会』の田中紀子代表は『勝てないと思っても手を出すのが依存症なので、規制の効果は未知数だ』と述べる」と、出玉制限が依存症対策としてベストなのかどうかを疑問視している。

 下図の産経新聞には、「パチンコの出玉率の変更案」が図で示されている。

 
 新聞には、「現行で『1時間続けた場合に得られる球数は3倍以下、10時間では2倍以下』
などと規定。新基準では勝ちを『1時間で2.2倍以下、4時間で1.5倍以下、10時間で3分の4以下』とし、負けも『1時間続けて発射した球数の3分の1、4時間で5分の2、10時間で2分の1を下回らない』などとする。大当りの上限も2400個から1500個に引き下げる」「パチスロも同様に規制を強化する」「またホールのマネージャーや店長には、依存症の相談窓口を紹介するポスターの店内掲示や、依存症対策ガイドラインを使った従業員教育を業務として追加する」とある。だが、依存症の客がパチンコホールに来た時、直接どのように保護するのかについては、何も発表されていない。
 また上記の規制を、警察がどのように管理するかも見えてこない。また、この規制をクリアできないホールをどのように処罰するのかもわからない。

 冒頭の読売新聞に戻るのだが、「来年2月1日の施行を目指しているが、経過措置として、3年間は旧基準の機種の設置を認める方針」とあるが、これはホールの台を今のままにしておけば、3年間、現行の営業ができるということなのであろうか。これが果たして、依存症対策になるのであろうか。
 
 すでに今のパチンコ客は、ほとんどが多かれ少なかれ依存症である。今回の出玉制限で、カジノ解禁の東京オリンピックまで持ちこたえられるホールが、一体どのくらいあるのか?
 三店方式は、ホールと警察が暴力団排除のために考案したもので、暴力団が激減しカジノが解禁になろうとしている現在、三店方式は、そぐわない。
 警察は、パチンコ店を存続させようとしているのか、カジノ解禁を最後に消滅させようとしているのか?
 今こそ、風営法のパチンコの在り方を、見直さなければならない時期に来ている。
 とにもかくにも、警察庁の3分の2の出玉制限により、パチンコの人気がますます下がることは確実である。
 いっそ、日本初のカジノには、外国のスロットマシンのように、10円、100円、500円、1000円のコイン投入式のパチンコ台を置き、1000円入れ、玉を打ち、入賞したら、1000万円出る方が夢があっていいと思うのだが……。

パチンコをぜひカジノへ!


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