展 示 D 第4室 アトリエ |
パチンコ「サザエさん」 |
昭和24〜25年頃の鈴富商会製パチンコである。 盤面のハッタリ(入賞口に付けられた飾りの絵)には、サザエさんやその家族が描かれている。 バラ釘ゲージで、まだ、長崎一男のオール物のセンターケースは付いていない。 この台でもわかるように、日本では当時、サザエさんなどのキャラクターの著作権はあってなきがごとくであった。 |
パチンコ「赤い靴」 この台は、年代のわかるオール物としては現存最古と考えられる |
センターケースに「Red Shoes」とある。 1950(昭和25)年の鈴富商会製「オール10」である。 この年、映画「赤い靴」が大ヒットしている。 長崎一男がオール物を発明したのも、この年で、鈴富はいち早く長崎 と組み、オール物を導入し、製造した。 長崎がいつパチンコ業界に身を投じたかは定かでないが、戦後まもな く名古屋でパチンコを営業していたことは確かである。上京し、浅草の 仁丹塔の前の国道を挟んだ向かい側で「ニコニコパチンコ」という屋号 のパチンコ店を開業している。鈴富商会の工場長をしていた遠藤和美 (かずよし)氏によれば、長崎の子息も鈴富に勤めていたという。 |
パチンコ「鬼の首振り」 |
オリンピアのパチンコ台 |
これは、日本で1940(昭和15)年に封切られたベルリンオリンピックの記録映 画「オリンピア」(レニ・リーフェンシュタール監督)をテーマにしたパチンコ 台である。昭和15年は七七禁令によって、風俗営業も遊技機製作も禁止となった 年である。 メーカーは不明であるが、戦後になって、東京の「グラハン本舗」のネームプ レートが付けられ、再び登場した。 台には昭和11年のベルリンオリンピックのメダリストのハッタリが付いてい る。 てっぺんの丸い円には、女性の飛び込む絵がリト印刷されている。これは「前 畑ガンバレ!」で有名な前畑秀子である。ここに入賞すると、この円が左右に揺 れる。 上の鈴富商会の「鬼の首振り」と同じ仕掛けであるが、この仕掛けを考案した のが、鈴富であるかどうかは定かでない。誰かが面白い仕掛けを考えるとすぐ真 似をするのが、この当時のパチンコ業界である。 |
コグマノコロスケ(自動菓子販売機) |
「子供パチンコ 自動菓子販賣機」 ネームプレートに「セイコー社」とある。ここに付けられた入賞口のハッタリには、1935(昭和10)年に登場した吉本三平の「コグマノコロスケ」がある。 貼り替えられた5円の投入口からすると、この菓子販売機は戦前の可能性もある。 |
浦島太郎(自動菓子販売機) |
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